第十六話『出会い』 担当者:あやにょ
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 異変に気付いて振り返ったリィネとにょろの見守る前で、泉を青い光が満たしていく。その光が大きく大きく膨らんで……すうっと引いた。
『こ、今度はなに〜!?』
 にょろはリィネの後ろから恐る恐る泉を見る。小さな青い光の球が宙にぷかりと浮かんでいて、その中に何か影が見えた。しばらくするとその光もおさまっていき、その影の正体が下の方から露わになっていった。小さな精霊のようだ。手と足の部分には、青い水ひれ。同色のシンプルなドレスはまるで水面のように光をきらめかせ、そこから伸びる両腕は驚くほど白く細い。そして、
 ……にょろは目をごしごしこすった。
(見間違い……じゃない)
 精霊の目は大きなゴーグルで覆われ、その口元にはシュノーケル。
 「それ」はしばらくきょろきょろと周囲を見回すと、やおら両手両足の水ひれを取り外した。小さいが、人間と同じような手足が現れる。その手で不格好なゴーグルとシュノーケルを投げ捨て、青いおかっぱ頭を振って一言。
『ぷはーっ、苦しかったぁっ』
 そして足下の泉を見て、頭を抱えてまた一言。
『いやーん、苦しいはずだわ、こんなに水が減っちゃってるじゃないの! パパに怒られちゃう〜』
 魔物がたくさん水を使ったので水面がかなり下がっていた。精霊が岸にふわりと降り立って宙に手をのばすと、何もない空間からホースが現れた。彼女がそれを両手でえいっと抱えると、勢いよく水が飛び出す。
 じゃばじゃばじゃばじゃば。
『あーあ。朝までに元に戻るかなぁ』
 青色のホースの隣に座り込んで愚痴っている精霊らしきモノに、リィネはそっと近づいて声をかけた。
「えーと、もしかして……この泉の精霊様?」
 精霊はリィネの方を振り返った。青い髪がさらさらと揺れて光る。
『様付けされるほど偉くないけど、確かに私がここの精霊よ。次からはさん付けにしてね。……あっそうそう、あなたにお礼言わなきゃね。ありがとう』
「うーん、一番頑張ってくれたのはリュウイチさんなんだけど」
『それって、さっきの竜のこと? 竜王の血筋ってまだ残ってたのねー。彼ってあなたの召喚獣でしょ。いいもの見たわぁ』
『……ちょっと待ってよ……』
 少年の呟き声が二人の会話を中断させた。
「どうしたの、にょろ?」
『何にも疑問に思わないの、リィネ!? 怪しいよ、怪しすぎるよ! 泉の精霊がなんでゴーグルにシュノーケルなんかつけるのさぁ!』
 ようやく茫然自失から立ち直り、リィネの数歩後ろから弾劾するかのように声を張り上げたにょろに、精霊はぱたぱたと手を振って笑う。
『やーね、気分よ、気分。あの子、口から酸吐いてたでしょ。いくら同じ水属性っていったって、お肌が荒れちゃうと困るし〜』
『腕、出てるじゃないかぁ! そもそも、水の精霊なら水属性の攻撃は効かないはずじゃないかー!』
『わからないおチビさんねぇ。だから言ってるでしょ、これは気分だって』
 ぐっ、と言葉に詰まったにょろだったが、
『だ、だけど、なんでホースなのさぁ!』
 じゃばじゃば、と見えないどこかから水を供給し続けるホースを指さしてわめくと、精霊はさも当然のことのように答えを返してきた。
『だって私疲れてるんだもん。これ、便利よねー。こんなの考えた人間って、けっこう偉いと思うわ。あ、水はちゃんとここ専用の地下水くみ上げてるから問題ないわよ』
『そうじゃなくってぇ……』
 泣きそうなにょろを放って、青色の精霊はリィネに向き直った。
『さて、あらためまして。あの子を故郷に帰してあげてくれてありがとね』
 あれ、と思ってリィネは尋ねた。
「精霊さん、もしかして、あの魔物さんのことけっこう好きだった?」
『うん、けっこう困ってたけど。でもあの子、昼間はおとなしくて優しくていい子だったのよ? 夜になると家族が恋しくてちょっと泣いたり暴れたりしたけど…そういう意味では邪魔で迷惑だったわねー』
(あれが「ちょっと」!?)
 にょろの怯えた顔には気付かずに、精霊は続ける。
『家に帰してあげたかったけど、腐っても鯛、ボロでも金貨、一ヶ所柱が崩れてても結界は結界でしょ? 結界を越えて送り返すのは私じゃちょっと難しかったし、あの子が歩いたり泳いだりして帰るのも無理な話だったし。だから、帰してくれてありがとう、なの』
 微笑んだ精霊だったが、ついで腕組みして悩み顔になった。
『……それにしても、以前に比べると向こうからこっちに来やすくなったみたいだから、もしもこの先ああいうお客さんが増えすぎると、退屈はしないけど困るわねぇ』
 にょろがビクッと肩を震わせた。リィネはにょろの様子には気付かずに、「うーん、困ったねえ」とのんきな相槌を打った。
『さて。お礼をしなきゃね。何がいい? パパもあの子のこと気にしてたから、ちゃんとお礼したいの』
「え、パパってだぁれ?」
『えっ、知らない? <青き領域の守護者>って、聞いたことない?』
「それって、水の神様のことじゃなかった? ふーん、精霊さんって水の神様の子どもなんだー。…あれ? なのにどうして神殿は精霊さんを嫌ってるのかな?」
『……うーん、なんでだろ? ま、しょせん、神殿が考えることだからねー。あっ、でもこのへんの人たちって神殿が近い割には私にも良くしてくれるから、けっこう居心地いいの!』
 くるりと宙を舞うと、精霊は両手の人差し指で両目を狐目にした。
『それより、お礼をしなかったなんて知られたら、パパから大目玉くらっちゃう! さあ、何をしてあげたらいいかしら?』
「お礼なんていらないけど……お友達になってくれる?」
『お・と・も・だ・ち?』
 精霊は怪訝な顔で聞き返した。
『お友達って……あなたのお友達ってことは……契約しようってこと?』
「うん。ときどき一緒にお喋りしたり、お仕事一緒にしたりできたらいいなあ、なんて……だめ?」
 精霊の驚きを示すかのように、青い光がまたたく。
『あなた、本気? っていうか、正気? 精霊は他の召喚獣よりずぅぅぅぅっと属性そのものに近いのよ? 私みたいなのは肉体がない分だけ喚び出しておくのが大変だって聞くけど?』
「えー、じゃあ≪イリー≫さんとかもそうなのかなぁ……」
 えっ、と精霊とにょろが聞きとがめた。
『ちょっと待って。今、あなた≪イリー≫って、言った?』
 リィネは頷いた。すると、精霊はむむむ、と考え込んだ。にょろも記憶を探るように黙り込む。
(≪イリー≫さんって、僕、知らない……)
 精霊が再び言葉を発した。
『……私、肝心なこと聞き逃したか聞いてないかしてるかもしれない。ねえ、あなた、名前は?』
「エルカリィネ・ファレスだよ。リィネって呼んでね」
 急に精霊はきゃらきゃらと笑い出した。まるで噴水のようだとリィネは思った。
『あなたがあのファレス家のお嬢ちゃん! だったらわかるわ! ずいぶん前に火の≪イリー≫が誰かと契約したって言ってたけど、あれ、あなただったのね。……彼女、役に立ってる?』
「うん、長いこと会ってないけど、すごく気をつかってくれるよ」
 リィネがそう言うと、その≪イリー≫に対抗するかのように、青い精霊が胸を張った。
『私だって、お役に立てるわよ?』
 三歩離れたところに立つにょろの胸が、つきん、と痛んだ。
「じゃあ、お友達になってくれるの?」
『よろこんで! うふふ、きっと退屈しないで済むわ〜』
 ふと笑いを納めて、精霊はリィネを見上げた。青い瞳が不安そうに揺れている。
『あ……ごめん。私、さっきあなたにひどいこと言ったかも』
「え? ……そんなことないよ?」
 そんなはずはないと精霊は思う。それでも、リィネは笑った。だから、精霊は小さく『ありがとう』と言った。
『……で、お友達になるにはどうしたらいいのかしら?』
「んーとね、まず、お名前教えてくれる?」
『私は≪セルシュ≫。<青き領域の守護者>の娘にして、ウェルカーの泉の看板娘!』
 リィネは復唱して確認した。
『その口上って何か変だよ……』
というにょろのツッコミを、もちろん二人は聞いていない。
「それから、額に紋章を描くんだけど……精霊さん小さいから描けないなあ。お水に直接描いちゃってもいい? あんまり汚れないから」
『ああ、≪イリー≫の話だと、血で描くんだったわね? いいわ、一旦水を止めまーす』
 精霊が言うと、じゃばじゃばと水を出していたホースが消えた。リィネはポーチから取り出した銀の小刀で右手の人差し指をほんの少し傷つけると、泉へ身体をのりだして腕を伸ばし、水面に水の紋章を描き始めた。どんな不思議か、水面は揺れずに平らなまま。リィネの赤い血が水面に図形を形作っていき、完成した紋章はぼんやりと赤い光を放った。魔力がこもっている証拠だ。リィネの指示で、そこへ精霊が舞い降りる。
 岸で両膝をついたまま、リィネは胸元に何かを捧げ持つような形で両掌を上に向けた。この契約が正式なものであることを示すと同時に、自分の心に曇りや誤りがないことを示すための「かたち」だ。そして詠唱が始まる。魔族の召喚士を除けば召喚士の中で最も古い系譜と言われるファレス家の、<契約>の文言。
「我が祖、『エルザリオ・ファレス』の名と血の定めし約定に従い、<青き領域の守護者>の娘にしてウェルカーの泉の看板娘、契約者≪セルシュ≫の系譜の血と記憶を我が血脈にとどめん」
 しん、と静まった広場に、リィネの厳かでいて柔らかい声が響き渡る。やや古めかしい詠唱が進むにつれて泉が再びぼんやりと光を発し、紋章は柔らかな紫色となった。
「『エルカリィネ・ファレス』の名の下に、時の隔たりを越え、我が血脈の尽きるまで約定を違えぬことを約す」
 水面に浮かぶ紋章がいつの間にか二つに増えている。一つはリィネの目の前にフワリと飛んできた。
「汝に託す我が血の代償の下、汝、契約者≪セルシュ≫に空間の隔たりを越え良き隣人たるを望まん」
 リィネが唱え終えると、水面に残されていた紋章が浮き上がって精霊を包み込み、身体にすうっと染み込んで消えた。それと同時にリィネの目の前にあった紋章が瞬いて、彼女の額に染み込む。リィネはしばらく目を閉じた。やがて小さく一つ息をついて全身の力を抜くと、額で淡く光っていた水の紋章が消える。
 セルシュは自分の身体をじろじろ観察して、首を傾げた。
『これで終わり? あんまり変わった感じしないけど。……あー、でもあなたと何かが繋がってるのはなんとなくわかるわ。これで私もあなたと契約したってことなのね?』
「うん、これで終わりだよー。よろしくね」
『じゃ、とりあえず初仕事』
 言うとリィネの手のところへ飛んできて、右手の人差し指を小さな両手でつつみこむ。ひんやりした感触。やがてセルシュが手を離すと、傷はあとかたもなく消えていた。
「わぁ。ありがと〜、≪セルシュ≫さん」
『セルシュでいいわよ。あっ、≪イリー≫を喚ぶときは私も喚んでね。からかって遊ぶのー』
 何か因縁でもあるのだろうか、セルシュはふふふふふ、と奇妙な笑みを浮かべていた。
「わかった、約束ね!」
 にっこり笑ったリィネの影で、にょろは小さく溜め息をついた。また奇妙な「お友達」が増えたのだ。だが、それよりも。
(僕、リィネについて知らないことも多いんだ……)
 再びホースを取り出したセルシュと別れ、リィネと一緒に宿への帰途につきながら、にょろはそんなことを思ってちょっと打ちのめされていた。
 だから、二人の後を尾行してくる人影に気付かなかったのだ。


 ざざざざざざざ……
 周囲の暗闇から聞こえてくる葉擦れの音の不気味さに、サジャは思わずぶるっと震えて歩みを止めた。背中にシェリがぶつかってきたのに驚いて飛び上がる。
「きゃぁっ! な、なによ、シェリっ。怖じ気づいちゃだめよっ」
「怖じ気づいてはいないけど、疲れたぜ……」
 山陰の岩場で凍えるよりは、森に行った方が暖かいだろう。そう考えた二人は岩だらけの山を下りて、森の中をあてどもなく歩いていた。夜になってしまったが、道らしい道にはまだ出くわさない。彼らが行くのは獣道だ。いや、今や二人は立ち止まっている。
「それにしてもシェリ、どうしてそんなにへろへろなのよ?」
「……お前が俺の言うこと無視してフェルエドをあちこち引っ張り回すからだろ……方向音痴のくせに」
 ムッとしたサジャを無視してシェリは何かぶつぶつ言っている。丸二日もフェルエドを喚び出しっぱなしにさせるなんて拷問だとか、せめてこの前みたいに俺に任せてくれればとか、弱々しい声で嘆いているのだ。サジャが「そんなこと言ったって、私に地図の読み方を実践で勉強した方がいいって言ったのはシェリじゃない!」と反論しかけたとき。
「俺、死にそー…。も、ダメ……」
「ちょ、ちょっと! しっかりしなさいよっ、男でしょ!?」
 座り込んだ相棒に、サジャは慌てた。自分も座る。
(ここで野宿するしかないのかな)
 早春とは言え、夜は冷え込む。体力のおちているシェリはもちろん、サジャも毛布や寝袋無しで一晩を過ごすのは無理だ。立ち止まったら急に寒くなってきた。背筋からブルルと震える。このままでは翌朝には凍死体が二体できあがっているに違いない。若すぎる男女二人の凍死体……笑い話にもならない。冗談じゃない。
(だいたい、相手がシェリってのが問題よね)
 そういう問題ではないはずだ。
「だめだ……気持ち悪ぃ。サジャ、離れてて」
「えっ、吐くの!? ちょっとやめてよ!」
「吐かないけど……頭痛い。お前、気持ち悪い……」
「なんですってぇ!?」
 サジャが髪を逆立てたが、シェリはそれどころではなかった。
(なんだろ、これ……魔力の気配が気持ち悪い)
 サジャの持っている魔力―――それは自分と同様にそう多くはないはず―――が、シェリの神経をちくちくと痛めつけていた。頭がガンガンする。熱が上がってきている。ぼうっとしているのに、感覚だけは妙に鋭く…鋭くなりすぎている。
(なんでだろ、今までこんな事なかったのに)
「シェリ、私のことを『気持ち悪い』ですって!? それって喧嘩売ってるわけ!?」
「違……、そ、じゃなくて……」
 襟首を掴まれグラグラ揺らされるに至って、シェリはサジャが誤解したことにようやく気付いた。具合が悪化してふらつく頭で説明し直そうとしたそのとき。
 ビクン、と全身を震わせて、シェリは動けなくなった。
「何か、来る」
「え?」
 近づいてくる強い気配。獣道をこちらへ向かってくる、背の高い影。
「やばい、俺、保たなさそう……」
 やがて、木々の間から零れ落ちる月明かりを弾いて、長い銀髪の男が二人の前に現れた。色彩を変えた佳瑠だ。大きな白い袋を背負った佳瑠は、うずくまる二人を見て足を止めた。二人が獣道を塞いでしまっているのだからしかたがない。
「……こんなところでどうした。旅人か?」
 二人とも召喚士だろうということはその気配でわかっていた。ごく微量の魔力のほか、召喚獣との契約の痕跡が感じ取れる。佳瑠の見立てでは、二人ともリィネほどの力は持っていない。……というか、リィネは表出している魔力こそ人間の一般的な召喚士より少し多いくらいだが、奥底にはかなりの力が隠れているし、召喚士としての能力は飛び抜けすぎている。彼女を比較の基準にしては、他の召喚士がかわいそうかもしれない、と佳瑠は思った。
「私たち、迷っちゃって……。ここ、どこですか?」
 男に話しかけるサジャに、後ろからシェリが切迫した声で訴えた。
「サジャ、そいつから離れて」
「え? どしたの、シェリ」
「そいつ、上級魔族だ…」
 サジャはきょとんとして佳瑠とシェリを交互に見た。
「何言ってるのよ、こんなに綺麗な銀髪じゃない」
「どうしたらそれが銀色に見えるんだよ!?」
「それはこっちの台詞よ。どうしたら黒く見えるの? 頭痛くて目までおかしくなった? こんな綺麗な人が魔族なわけないじゃなーい」
 シェリはくらくらした。突然の美形の登場に、サジャの目がキラキラ輝いてしまっているのが見なくたってわかる。
 あの男の中には、抑えられてはいるが膨大な魔力がある。自分にはこんなにはっきりとわかるのに、サジャにはわからない。もっとも、普段の自分だったらわからないはずだけれど…どうして……色だって……
(ダメだ、もう保たねー……)
 ぱた。
「ちょ、ちょっと! 大丈夫シェリ、ねえっ!?」
 シェリは完全に気を失っていた。
 倒れ込んできたシェリの身体を両手で支えたまま、サジャは銀髪の男を気まずそうに振り仰ぐ。
「ごめんなさい、こいつが変なこと言って。いつものことなんだけど」
「いや……」
 佳瑠は小さく頭を振る。少年の言っていたことが正解だが、それを明かして怖がらせたり勝負を挑まれたりする必要はない。それに、少年の具合が気になる。
(これは、かなり消耗しているな……召喚獣を己の限界以上に使役したのか。魔力の使いすぎで過敏になって、逆に魔力を拒絶している)
 彼の本能がすべての力を傾けて魔力を拒絶するために働いたので、佳瑠の色彩の誤魔化しも効かなかったのだろう。人間の本能というのは侮れないのだ。
 人間のこういう症状にどう対応すればいいのか知らないが、年若い旅人を、しかも病人をこんなところへ放っておくわけにもいくまい。小さく溜め息を一つつくと、佳瑠は少女に提案した。
「その子はずいぶん具合が悪いようだ。私が世話になっている家が、少し先に行ったところにある。そこへ運んだ方がいいだろう。それとも、村に誰かあてがあるか?」
 わずかな月明かりの下、色彩を変えた佳瑠の青い瞳にまっすぐ見つめられて、サジャは首を左右にぶんぶんぶんと音がしそうなほど振った。顔が真っ赤になっている。
(きれいな人……大人、って感じ)
 シェリと白い袋を背負った佳瑠は獣道から抜け出すべく歩き出し、サジャも二人の荷物をまとめて担ぎ、その後についていった。
 やがて、家の灯りが見えた。

続く。
2002/04/15

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